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【ムーン・ライト】鑑賞。

  • 執筆者の写真: sooglek
    sooglek
  • 2017年6月18日
  • 読了時間: 2分

ララランドを押しのけアカデミー賞作品賞を獲得した本作。

人種問題に加え性的マイノリティの要素も内包した主人公が幼少期、青年期、成人期と3部作構成を通じて成長が描かれるが、どのシークエンスもとても生々しく、こういったケースが無数に存在するであろう米国内で、連綿と続く負のループが痛々しく感じられた。(主人公の最後の告白は更にそれを増幅させる。)

淡々と進むストーリーの中で主人公を演じる3名は体躯は異なるも「瞳」から発せられる雰囲気が非常に似ていてこれだけで既にドラマの半分が成立している様な印象。

音楽、カメラワーク、自然を称える空間映像演出にも引き込まれるものがあるし、海のシーンは秀逸だった。大衆的といよりもアート的。ラララを動とすると非常に静的な映画である。

大学時代アメリカの田舎で数年過ごした身としても、かつて見た町の風景やストリートを駆るアメ車を思い出さずにはいられなかったのだが、そんな中よそ者としても日常の中で確かに感じられた人種間の壁。(言うまでもなく白と黒の)マイノリティーの抱える闇と、絶望の中からも這い上がる者に訪れる最後の出会いに一縷の希望を感じさせる映画、という解釈が個人的にはしっくり来る作品だった。

劇場公開館数70

YR評価3.5

YR投稿数322

FM評価3.8

FM見たい3731

FN見たい38040

昨年のOscarsSoWhiteの流れを受けて、政治的要素の強いアカデミーが作品賞として選んだのは理解できるし意義のあることだとは思うけども、未だにサントラ聞いてしまう動的なラララの方が個人的には好み。制作費約1500万ドルの低予算でこれだけの評価を獲得し商業的にも成功させている所が実にすごい。国内では5-6億円前後の着地か。


 
 
 

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