【光】鑑賞。
- sooglek
- 2017年6月18日
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「見る」こととは、「映画」とは何かを問う様な野心作。 カンヌ映画祭でエキュメニカル賞を受賞した河瀬直美監督の作品。視力を失った天才写真家と視覚障害者のため映画に音声ガイドをつける女性の出会いと交感を描く。 目が見えていても見えないものと、目が見えていなくても見えるもの。光がないからこそ、自分とは次元の違う広い世界が彼らの頭には存在しているのかと思うと何かずしりと来たし、映像が見えないからこそ「映画の中に入る」という視覚障害の方の言葉は特に印象に残った。 フランスの会社との制作のためか映像の雰囲気も音楽もすごくフランス映画ぽい。ただ接写が多すぎるのが気になったが、樹木希林さんのナレーションで終わるラストは構造的にも秀逸でした。 視覚障害者という入り口だと大変ニッチではあるが、描こうとしているテーマは非常に貴い様に思われる。
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